日本の良さ2<一瞬の輝き>
<一瞬の輝き>
海外には、そびえ立つ山、豪快な滝など、迫力のある大自然が豊富である。私は「大」自然と大をつけたくなる巨大で雄大な自然を数多く眺めてきた。むしろ、そのような迫力にあこがれて、あえて海外へ見に行くことが多かったかもしれない。時には、大自然を目の前にして、自分の小ささを実感することもあった。地球上で人間が踏み込んでいない場所は、まだまだ存在しており、地球はその意味で巨大である。地球環境問題なんて信じられないくらい人一人の大きさと比較すると地球は大きすぎる。
私は日本の良さの一つに自然が持つ「一瞬の輝き」があると思う。四季が存在する地域だからであろうか。大きさという魅力ではなく、一瞬見せる輝きを見つけることができるし、それを見つけようとする点も同様の良さであろう。このコラムを読んでいるあなたにもきっと一瞬見せる輝きという美しさを心の中にしまっているに違いない。ここ仙台で私が知っている2つの美をご紹介したい。
仙台市内から早朝に名古屋へ向かうためには、朝6時台に高速道路を通って仙台空港に向かわなければならない。その途中にある一瞬の美のありかを知っているだろうか。車の運転中なので長く凝視することはできないのだが、名取川を渡る瞬間、左右をさっと眺めるとそこには光り輝く何ともいえない美に遭遇する。早朝の太陽の光が絶妙に名取川の水面で反射する美しさは言葉では言いあらわせない。私はこの光景を見ることができるから、午前中の名古屋の会議に、喜んで参加している。
もう一つ、仙台は5月に来て欲しい。緑が萌える。山では次々と緑の芽がでてくる。緑とは言っても何種類もの緑が混ざっている。そのランダムな混ざり方が美しさに変わるときがある。この美しさは、実は長く持つのではない。まさに、一斉に緑が萌える時のグラデーションが最も美しいと思う。
前者の美については、凝視しては危険が伴うのでお勧めはしないが、仙台の萌える緑は、誰もが楽しめるはずである。自然が持つ一瞬の輝きは、日本の良さの一つとして自信を持って紹介できる。
平成21年6月15日
古川 柳蔵
このページの最終更新日:2009年06月30日

