リクシャー(力車)
インド・バンガロールの道路は大変混在している。かつて日本の人力車が輸出され、その後、それが進化した「リクシャー」と呼ばれるタクシーが走っている。これは、エンジンで動く三輪車で、目測で道の3分の1を占めている。クラクションを頻繁に鳴らして走るので、道路上を支配している形となっている。その他、トヨタ、ホンダの新型車やベンツ、韓国製の自動車など様々な自動車が走る。バイクも多く、2車線の道路に、横に5台か6台が並んで車間距離10cmぐらいの間合いで結構なスピードで進んでいく。ここに、時々、自転車が走り、牛が歩く。歩行者がさっと横切る。犬が怖がって立ちすくんだりする。道路にはほとんどの場合、信号機が設置されていない。そういうものなのか。車やリクシャーは目で見て右折、左折をしていく。事故が起こらないのが不思議なくらいである。思わず「危ない!」と心の中で叫びたくなるぐらい接近する。この中で、小回りのきくリクシャーは、いきいきと前進して行く。リクシャーの料金は日本人の感覚では安いが、油断していると多くとられてしまう。メーターで管理している場合もあれば、乗る前に交渉で決まる場合もある。
インドの町の最大の難点はうるさいクラクションの音である。これはかなりうるさい。リクシャーに何度も乗って気がついたのだが、大型トラックや自動車の後部に、「クラクションを鳴らせ」と書いてある。追い越すとき、横を至近距離で通過する時に鳴らしているようだ。道理でうるさいのである。うるさいというか、そのようなルールならば、クラクションの音がそこまで体に響く音でなくてもいいのではないか。インドに輸入されている車のクラクションは、インドのこのような運転の文化に合わせられていないようだ。クラクションの音は、人にいやな思いをさせる「ビー」という音ではなく、極端なことを言えば、もう少し苦痛に感じない何かの動物の鳴き声のような音でも良いのかもしれない。単純に、海外から輸入して、クラクションもそのまま使用しているのであろうが、明らかにインドの道路を走る自動車のマナーが異なることを考えると、インド社会にあったクラクションを考える必要がある。クラクションの音が全世界統一で良いと考えるのはおかしい。
少なくとも、日本がインドに技術を輸出するときに、インドの社会、文化を理解することを考えたい。折角、日本の人力車がインドまで輸出され、今に至るまで進化しながら活躍しているのであるから、クラクションが鳴り響いている不快な社会を快適に感じる社会に変える提案はできないか。
平成21年12月16日
古川 柳蔵
このページの最終更新日:2009年12月16日

